2024/12/15 第43回東京大学総長杯争奪全国学生弁論大会
12月15日(日)、第43回東京大学総長杯争奪全国学生弁論大会が、東京大学本郷キャンパスにて開催されました。
当会からは堀井麻依子(法1)が、演題『笑う門には福来る』のもと、無痛分娩をとりまく課題とその解決について訴えました。
惜しくも入賞は逃しましたが、自らの想いを熱く訴えていました。
以下、弁士の感想です。

この度、第四十三回東京大学総長杯争奪全国学生弁論大会に出場させていただきました、一年会員の堀井麻依子です。
私は今回「笑う門には福来る」という演題のもと、無痛分娩をとりまく日本の問題とその解決策について弁論をさせていただきました。
無痛分娩は、陣痛の痛みを従来の出産方法より8割ほど軽減できるものであり、多くの出産を控えている女性の支えになっているものです。しかしながら、日本では無痛分娩ができる施設数が少ないことで利用者がアクセスできないことや麻酔管理者が不足しているといった理由から、無痛分娩をすることを望んでいるのに、実際に利用することができていない状況が多く生じてしまっています。そこで私は、希望者が無痛分娩を利用できる環境を整えるため、日本の出産制度を改革し、出産と健診の役割を明確に分けることで、アクセス改善と麻酔管理者不足の解消を図る政策を提案しました。
結果的には入賞には至りませんでしたが、この弁論を通して私自身の問題意識を聴衆に強く訴えることができたと感じています。
近年の日本では、出産に対する意識は数十年前から大きく変わり、育休は女性だけではなく、男性も取得するのが一般的になったり、不妊治療が保険適用になったりと、社会全体で出産を支える風潮が芽生えてきていると感じています。
しかしながら、依然として女性は陣痛の痛みに耐えることが当たり前とされており、無痛分娩という選択肢が十分に提供されていません。
この現状は、無痛分娩を望む女性の声を軽視し、女性の自由や権利が十分に守られていないことを示していると感じます。
そこで少しでもこの現状が良くなることを祈ってこの弁論をさせて頂きました。
最後になりますが、今回安田講堂という貴重な場で弁論を発表する機会をいただけたのは、同期や先輩方の多大な支えがあったからこそです。そのため、入賞には至らず期待に応えることができなかったことに悔しさを感じています。しかし、この経験を糧に今後の会活動により一層邁進してまいります。
改めまして、第四十三回東京大学総長杯争奪全国学生弁論大会の開催・運営に尽力してくださった皆様、また長期間にわたり弁論作成にご協力くださった全ての会員の皆様に心より感謝申し上げます。
本当にありがとうございました。