2025/06/07 第十回福澤杯争奪全国学生辯論大会
- 辞達学会
- 3 日前
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更新日:1 日前
6月7日(土)、第十回福澤杯争奪全国学生辯論大会が,慶應義塾大学三田キャンパス三田演説館にて開催されました。
当会からは宮本隆生(法2)が、演題『画竜点睛を欠く』のもと、DNARをしている人たちの救急現場での意思の尊重について訴えました。
結果は見事、優勝を収めました!
以下、弁士の感想です。

この度、第十回福澤杯争奪全国学生辯論大会に出場させていただきました、2年会員の宮本隆生です。
今回、私は「画竜点睛を欠く」の演題のもと、DNARをしている人たちの救急現場での意思の尊重について訴えました。
私が弁論の主題として取り上げましたのは、「終末期医療におけるDNAR(蘇生措置拒否)の意思尊重」についてです。
現代の救急医療現場は、人命を救うことを至上の命題としています。しかしその一方で、人生の最終段階において延命措置を望まないという明確な意思表示、すなわちDNARをされる方も増えています。救急の現場では、たとえ患者本人のDNARの意思があったとしても、「命を見捨てる」という選択は倫理的にも心情的にも極めて難しく、本人の意思が尊重されにくいという深刻なジレンマが存在します。
国からの統一された指針がない現状では、各地域の医療圏が独自に対応せざるを得ず、問題の根本的な解決には至っておりません。このままでは、自らの人生の最期を尊厳をもって迎えたいと願う人々の自己決定権が守られないまま、その数は増え続けていくことでしょう。
このような状況を是正するためには、地域ごとの取り組みには限界があります。私は弁論を通じて、国が主体となって明確な方針を策定し、医療現場の混乱を収拾するとともに、国民一人ひとりの尊厳ある選択が確実に守られる体制を構築すべきであると強く訴えさせていただきました。
また、3月末に行われた選考会からの長期間にわたる指導者を受けてくれた同期の紺野には感謝してもしきれません。またその他にも弁論作成や練弁会に参加してくださった先輩方や、多くの同期、そして新しく入ってきた後輩たちにも感謝申し上げます。つたない弁士でありましたが皆様の応援で長い作成期間を走り切れました。
末筆ではございますが、第十回福澤杯争奪全国学生辯論大会の開催にあたり、多大なるご尽力を賜りました関係者の皆様に、改めて心より厚く御礼申し上げます。
本当にありがとうございました。

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