2025/11/22 第65回花井卓蔵杯争奪全日本雄弁大会
- 辞達学会

- 12月7日
- 読了時間: 4分
11月22日(土)、第65回花井卓蔵杯争奪全日本雄弁大会が、中央大学茗荷谷キャンパスにて開催されました。
当会からは 田中優里奈(総政1)が、演題『架け橋』
瑞慶村咲輝(法1)が、演題『歪んだ当たり前』
のもと、弁論を行いました。
結果は見事、瑞慶村咲輝が優勝と特別賞を収めました。
弁士お疲れ様!
以下、弁士の感想です。

【田中弁士】
この度、第に出場いたしました、一年会員の田中優里奈です。
今回、私は「架け橋」という演題のもと、スクールソーシャルワーカーの配置問題とその解決について弁論を行いました。
私が主題として取り上げたのは、スクールソーシャルワーカーの雇用形態によって、子どもたちが必要とする支援が十分に届いていない現状です。非正規雇用が大半を占め、恒常的な人手不足が続くことで、学校現場では子どもたちのSOSが見逃され、家庭環境に問題を抱える子どもが救われない状況が生まれています。
子ども自身では解決できない問題に寄り添う存在として、スクールソーシャルワーカーは欠かすことのできない専門職です。正規雇用を拡大し、安定的に配置することこそが、より多くの子どもに安心できる居場所を届けるために必要であると訴えました。
弁論作成を進める中で、課題を論理的に整理し、データや事例を用いながら説得力をもって伝えることの難しさを強く実感いたしました。残念ながら、今回の大会では入賞には至りませんでしたが、この経験を通じて、自らの表現力や論理構成力における課題を明確にすることができ、今後の成長に向けた大きな糧となりました。
今後は、今回の学びを糧に、より説得力のある弁論を作り上げ、社会的課題を多くの人に伝えられる力を身につけていきたいと考えています。
最後になりますが、弁論作成、練弁、添削にご協力くださった同期・先輩方、そして大会運営にご尽力くださった関係者の皆様に、心より御礼申し上げます。
【瑞慶村弁士】
この度、第65回花井卓蔵杯争奪全日本雄弁大会に出場させて頂きました、一年会員の瑞慶村 咲輝です。今回、私は「歪んだ当たり前」の演題の下、月経前不快気分障害という疾患の治療にまつわる問題と、その解決について弁論を行いました。
私が弁論の主題として取り上げたのは、「月経前不快気分障害、通称PMDDの治療を促す制度の必要性」です。
PMDDとは、生理が始まる前に発症する、激しい怒りや重度の抑うつ症状など、日常生活が困難になる程の精神的症状を呈する疾患です。患者数は女性のうち約180万人存在し、症状の甚だしさに耐えかね辞職に追い込まれる、キャリアを断念するといったケースも珍しくありません。加えて、放置するとうつ病の併発や自殺企図にもつながることから、早期での治療が強く推奨されています。
しかし、罹患している患者のうち病院に受診している割合はごくわずかです。その背景には、月経関連の疾患が生理現象の延長であるとみなされる風潮、そして保険適用外治療の高額な費用に対する懸念が存在します。
私はこの弁論において、健康診断という機会を用いて患者に治療の必要性を自覚させるとともに、PMDD治療薬の保険適用化を行い、金銭的懸念を軽減させることが、PMDD患者を受診につなげるために必要であると訴えました。
大会においては、現状から被害に至るまでの説明の明瞭さと、被害原因の分析に即した解決策の的確さ、そして声調・質疑応答の溌溂さを評価していただき、優勝、並びに特別賞を賜りました。
私がこのような賞を賜ることができたのは、白門杯からこのテーマを指導してくださっていた堀井先輩、そして集団作成において内容への熟議を重ねてくださった先輩方、そして手伝ってくれた同期の存在があってこそであると自覚しております。
今回の結果に決して驕ることなく、今回の大会を通して自覚した自らの至らぬ点や未熟な点を見つめなおし、自己研鑽に励んでまいります。また、この作成で得た経験や努力を内にとどめることなく、辞達学会のさらなる発展のために捧げて参る所存でございます。
改めて、弁論に携わってくださった先輩方と同期、そして今大会の運営を担ってくださった皆様方へ、心より御礼を申し上げます。
誠にありがとうございました。
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